2012年7月23日月曜日

重力とは何か 買いました

かてきょーで図書券5000円ももらってしまったので,ほしーなあと思っていた「重力とは何か」を購入しました.ちょうど研究室の教授から大栗先生という人が知り合いという話を聞いていたし,読み終わったら教授にも貸してあげよう.


さて,テスト勉強が進まない.うーん.今までがんばってきたのに,急に今期成績が落ちるなー.もったいないような.


テスト勉強のモチベーションがあがらないなか,自分の好きな学問に対するモチベーションはまだ生きている!
夏休みにやりたいことをここにかいておこう.

半ホロノミック拘束についてしっかり調べる
n重振り子のシミュレーションをつくる
量子力学を勉強する
統計力学を勉強する
大学院の進路をきめる

勉強以外の予定をいれすぎた今夏.

重力とは何か・・・面白い.テスト勉強なげだしそう.



2012年7月21日土曜日

コーシーの積分公式(テキトー)

閉曲線γで囲まれる領域内でf(z)は正則であるとき,領域内のzに対して




とzでの関数値がわかる.(逆に積分結果が関数値に等しいことから積分せずに積分の答えが求まるというところが強力なところ.)


証明




任意のεに対して

を十分小さくとれば


とできるので,






εはいくらでも小さくできるので


より



メモ

Goursatの定理

幾何級数の形にもっていく(絶対収束を考える.)
幾何級数を使い変形し,M-判定法で一様収束をいう
一様収束より和と積分の順序を入れ替える
べき級数の形となる
Taylor展開の係数


Laurent展開

穴あきのコーシーの積分公式よりべき級数でかく.
幾何級数をうまく使う.



2012年7月20日金曜日

幾何級数

無限等比数列を幾何級数とも呼ぶ.この理由については
http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/series/geometricalseries.htm
を参照.

cを複素数として,
|c|<1のとき



|c|>1のとき



であり,ともに絶対収束.


|c|<1に対し,


はどうなるか.

1. 複素数でも実数と同様に微分できることを認めれば,絶対収束より項別微分可能であり


の両辺を微分すれば



2. 級数の積の収束性を使う.


が共に絶対収束とする.このとき


とすると,


となる.(絶対収束)




と置き


とすると,この定理より






■補足




とおくと




2012年7月15日日曜日

流体力学 パラドックス?→解決?

パラドックスは存在するわけない!でも今自分の力じゃ解決できないパラドックスがある.(30分くらい考えたらとりあえず解決.)


速度Vで飛行する飛行機のノーズ(先端部分)の温度T1を求める.

空気の温度はTとする.

飛行機に乗っている人から見たエンタルピー保存の式は


よってノーズの温度は



地上に立っている人から見たエンタルピー保存の式は








こ,これは相対論をやればどっちが正しいのかわかるのか??ただの勘違いか?すごく簡単なことを勘違いしているのか?しっかり考えてみよう.


考えた結果.正しいのは飛行機に乗っている人から見るほう!!
なぜなら地上から見ている場合,保存を立てている流体は同一流線上にない!!!
すっきりしたああああああああああああああ
テンションあがった!

けど,冷静になると,うーん.後者の,つまり地上から見た場合どうやればいいんだ??

難しい.

一次元定常非粘性圧縮性流れ 物理量をマッハ数の関数として表すこと

今回の記事の目的は,完全ガスを仮定したときに温度,音速,圧力,密度という物理量がマッハ数を使ってどのように表されるか, またそれから何がわかるかを知ること.



一次元定常非粘性圧縮性流れについて空間に固定した閉曲面内のエネルギーの時間変化について考えると,単位時間に流入流出するエネルギーは(断熱,発熱なし)


である.(ei は内部エネルギー)この閉曲面上に働く力は圧力のみであり,圧力が単位時間あたりにこの閉曲面内の流体にする仕事は


である.エネルギーの時間変化は単位時間あたりにされた仕事と等しいことから


となる.エンタルピーの定義は


であるので,上の等式より


とわかる.(流体のエネルギーは同一流線上で一定ということ.)

流体が完全ガスであると仮定すると


とも書ける.T0はよどみ点温度である.
マッハ数の定義は


である.このエネルギーの保存の式を変形することにより各物理量をマッハ数の関係として表せることを以下でみていく.



1.温度をマッハ数の関数で表す
エネルギー保存の式を両辺CpTで割ると


となり,温度をマッハ数の関数として表せる.



を式変形の際に使用した.マッハ数と温度の関係をグラフにすると以下のようになる.





2.音速をマッハ数の関数で表す
温度と音速は


という関係があるので,音速は


と表せる.マッハ数と音速の関係をグラフにすると以下のようになる.



以下等エントロピー変化を仮定する.(断熱可逆変化のときポアソンの法則が成り立つ.)







3.圧力をマッハ数の関数で表す.
ポアソンの法則を使えば,温度と圧力の関係がわかるので


と表せる.マッハ数と圧力の関係をグラフにすると以下のようになる.







4.密度をマッハ数の関数で表す.
ポアソンの法則を使えば,温度と密度の関係がわかるので


と表せる.マッハ数と密度の関係をグラフにすると以下のようになる.








最後にすべてを同じグラフに描くと




となる.
黄:音速比
赤:温度比
緑:圧力比
青:密度比

マッハ数が大きくなるにつれ,それぞれ小さくなるがその減少のしかたが,圧力,密度,温度,音速の順に大きいことが分かる.

2012年7月13日金曜日

理論断熱燃焼温度 (熱力学 メモ)

http://physics-japan.blogspot.jp/2012/07/blog-post_06.htmlの続き

■理論断熱燃焼温度
  燃料1kgを燃焼させる反応が完全に進み(必ずしも完全燃焼を意味するわけではない.),発生した熱量がすべて温度上昇に使われた場合の温度(つまり上昇した温度+最初の温度)を理論断熱燃焼温度という.
 空気比1のときがもっとも理論断熱燃焼温度が大きくなる.



25℃のメタンを空気比μで燃焼させたときの理論断熱燃焼温度を求める.
メタンの低発熱量35.82[MJ/m^3N]
定圧比熱[KJ/Kg/K]
メタン:2.2    二酸化炭素:1.2   水:2.3    酸素:1.1    空気1.1
空気中の酸素の質量割合 0.232


空気比μが1より大きいか小さいかで反応が変わるので場合わけして考える.
1.μ>=1のとき


                                            1/16               μ/8                   0                    0                      [kmol]
                                               ↓                   ↓                     ↓                    
                                               0             μ/8-1/16            1/16                1/8

のようになるので,熱量が温度上昇に使われたことより上昇した温度T[K]は




2.μ<1のとき




                                            1/16               μ/8                   0                    0                      [kmol]
                                               ↓                   ↓                     ↓                    
                                        1/16-/μ16            0                  μ/16                μ/8

のようになるので,上昇した温度は





温度上昇と空気比の関係をグラフにしてみました.matlabを使って.





グラフをみて考えたこと.
空気比は1を超えないように制御したほうが温度上昇してくれる.(1を超えた途端一気に上昇温度がさがる.)
ジェットエンジンなどの場合,空気流量は飛行速度に依存しそうで,コントロールできなさそうなので,燃料の量をうまく制御するといいのかな.






Rayleigh-Plesset equation 導出 泡の振動

http://physics-japan.blogspot.jp/2012/01/blog-post_16.html
で出てきた泡の振動の方程式.当時から気になっていて導出を数回試みるもうまくいかなかった.ちょうど数値シュミレーションでRunge-Kuttaを使った課題を提出しなければいけないからこいつをネタとしよう,と思って導出を調べてみた.調べてわかったことをここにまとめておこう.
(参考文献 http://resource.isvr.soton.ac.uk/staff/pubs/PubPDFs/Pub9182.pdf
よりだいぶわかりやすくまとめたつもりです.)


Rayleigh-Plesset equation


を導出する.



上図のような図を考える.(λは最終的に無限にぶっとばす.)
仮定は 非圧縮,非粘性,重力無視 とする.

流体のもつエネルギーをΦKEとすると,ΦKEの時間変化は単位時間に圧力のする仕事に等しい.
つまり



となる.
    pはS上での圧力,
    Sは閉曲面,気泡の壁と流体のはじ
    vはSでの流体の速度


気泡の壁が動いたとき,中心からの距離 r での流体の速度 u は 連続の式



より



とわかる.任意の場所での流体の速度がわかったので,流体のもつエネルギーは


となる.近似ではλ>>Rという事実を用いた.時間で微分すれば(下の式は一項目が間違っています.Rdotの三乗です.hogeさんにご指摘いただきました.)



次に気泡の中の圧力をpg,(gはgasのg),中心からの距離λでの圧力をP∞とすると,
単位時間あたりに圧力のする仕事は


とわかる.ここで連続の式より


であるので


とわかるので



以上より





とかける.

気泡中の気体が等温変化する場合


であるので,はじめの気泡の半径をR0,圧力をp0とすると


となる.

おわり


いやー,自分で導出しようとしたときは泡の極近傍の流体についての運動方程式ばっかり考えてた.そっかー流体全部に注目すればよかったのかあ.残念.