2012年7月15日日曜日

一次元定常非粘性圧縮性流れ 物理量をマッハ数の関数として表すこと

今回の記事の目的は,完全ガスを仮定したときに温度,音速,圧力,密度という物理量がマッハ数を使ってどのように表されるか, またそれから何がわかるかを知ること.



一次元定常非粘性圧縮性流れについて空間に固定した閉曲面内のエネルギーの時間変化について考えると,単位時間に流入流出するエネルギーは(断熱,発熱なし)


である.(ei は内部エネルギー)この閉曲面上に働く力は圧力のみであり,圧力が単位時間あたりにこの閉曲面内の流体にする仕事は


である.エネルギーの時間変化は単位時間あたりにされた仕事と等しいことから


となる.エンタルピーの定義は


であるので,上の等式より


とわかる.(流体のエネルギーは同一流線上で一定ということ.)

流体が完全ガスであると仮定すると


とも書ける.T0はよどみ点温度である.
マッハ数の定義は


である.このエネルギーの保存の式を変形することにより各物理量をマッハ数の関係として表せることを以下でみていく.



1.温度をマッハ数の関数で表す
エネルギー保存の式を両辺CpTで割ると


となり,温度をマッハ数の関数として表せる.



を式変形の際に使用した.マッハ数と温度の関係をグラフにすると以下のようになる.





2.音速をマッハ数の関数で表す
温度と音速は


という関係があるので,音速は


と表せる.マッハ数と音速の関係をグラフにすると以下のようになる.



以下等エントロピー変化を仮定する.(断熱可逆変化のときポアソンの法則が成り立つ.)







3.圧力をマッハ数の関数で表す.
ポアソンの法則を使えば,温度と圧力の関係がわかるので


と表せる.マッハ数と圧力の関係をグラフにすると以下のようになる.







4.密度をマッハ数の関数で表す.
ポアソンの法則を使えば,温度と密度の関係がわかるので


と表せる.マッハ数と密度の関係をグラフにすると以下のようになる.








最後にすべてを同じグラフに描くと




となる.
黄:音速比
赤:温度比
緑:圧力比
青:密度比

マッハ数が大きくなるにつれ,それぞれ小さくなるがその減少のしかたが,圧力,密度,温度,音速の順に大きいことが分かる.

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